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骨格模型のシステム

骨格模型開発の経緯

退職して、新しいこと、創造的になりたいと、いろいろなことを学び始めた。
体の使い方などが、自分の人生に少なからず影響しているように朧げながら感じていた。催眠療法を学んで、自分の内面の変化は、どんな小さなことでも必ず、体に影響することがわかった。

体を固めると、気持ちが固まるし、気持ちが硬くなると、体のどこかをかためてしまっている。
いつも同じように感じていると、その固めていることさえもわからずに生活し、いつの間にかその固めた生き方にあった体の動きをしてしまう。
いつしかその無理が痛みとなって現れる。

今までの私の考え方は、痛みがあったり、弱いところがあると、すぐに鍛えようとしていた。
メンタルタフネス、メンタルが弱い、メンタルを鍛える。
心に強いも弱いもないし、まして、鍛えることなんてできない。
自分のコリ固めている考え方をかえるでけなんだとやっと気づいた。

ハーモニー体操との出会い

体の使いかたを学ぶだけでなく、アタマの使い方を含めた動きを考えるハーモニー体操というものに出会った。
体だけのことではなく、同時に、KJ法を学び、自分の内面に深く関わることで、自分の内面の声を聞くことで、自分の体の変化を感じるアンテナを鋭敏にすることができた。

そのインストラクターコースの途中で、肩甲骨が動く模型があると説明しやすいのにな〜という声を聞いて、自分の中のものを作る欲求がむくむくと湧き出してきた。

試作品を作ってみると、これいい!
ということになって、ハーモニー体操の仲間達と、ワイワイやりだしたのが、きっかけである。

人の動きって、言葉では到底伝わらないし、映像で見せても頭の中にイメージが浮かびにくい。


骨から人の動きを考える

実際に3次元で触るものがあると、頭に中に動きのイメージが作りやすい。
頭の中に動きの全体のイメージがなければ、うまく動きを再現できない。

骨を触っていると、気づかされることがいっぱいある。

骨は、遺伝的な発達で人の動きを制限する。
またそれ以上に、生まれてからの動きによって少しづつその人にあった形状に変化している。

骨の形を感じることで、自分の無理のない動きを考えることができる。

私はできるだけ、骨の形状が呼び起こす動きを再現できるようにシステムを考えるようにしている。
人の筋肉や腱を模倣する様なものは、絶対にやりたくないと思っている。

なぜなら、何かを単純化してものを考えると簡単でわかりやすいけど、それはあまりにも複雑な人間の動きに誤ったイメージを作りやすい。

あくまでもそのイメージを自分で消化し、自分の中にどの様な感覚を齧るのかが重要だからである。

最初は肩甲骨を動かすことから

始まりは、肩甲骨が動く模型がないんだよね。という一言で始まりました。

ネオジウム磁石という磁力の強力なものが、今簡単に手に入ります。それを使って肩甲骨を肋骨の上をずべらせるようにすることができました。

次は椎骨を動かす

背骨は、24個の結合していない椎骨と、1個の仙骨から成り立っています。仙骨は5個の仙椎が結合したもの。尾骨は3〜5個の尾椎が結合したものです。

このうち24個の椎骨、つまり、頚椎、胸椎、腰椎は動きます。

その動きを再現できるようにしました。

骨盤の腸骨と仙骨を動かす

腸骨と仙骨は動くという説と動かないという説があります。確かに女性が出産するときは、腸骨は広がり、産道を確保するので、動かないとは言えないようなので、少しの動きを作りました。

股関節の動きを作る

大腿骨と骨盤は、寛骨臼に大腿骨頭が収まり、自由な動きを作っている。大腿骨頭はまん丸になっていて、見るからに自由に動くように見える。その動きを再現し、また大きく広がるときは、やや脱臼するらしいので、脱臼を再現できるようにした。

膝小僧をスライドさせる

これは悩みました。なかなかアイデアが出なかった。筋肉や腱の方向でのシステムは使いたくない。できるだけ違う見た目で動きだけ再現したい。

Co-curricular Activities

本物の骨をスキャンする

本物の骨をスキャンして、人骨の表面の凹凸を再現する。
レーザー光線で何方向からもひらりを当てて、その反射で表面の凹凸を拾っていく。しかし、光をいろいろな方向から当てても、影ができる。その影のデーターを再現するために骨単の著者である原嶋広至氏に正確な表面の再現をお願いした。

プラモデル化

その精密に再現されたデーターをもとにプラモデル化に成功.